ネーミングの極意―日本語の魅力は音がつくる
いきなり牛丼の「音相分析」からはじまるんだけど、音相分析というものの根拠がまったくわからない。よくわからないままその後も音相分析が進む。機械的に分析を行っているらしいが、単に著者の主観じゃないの?と思わせるところが多々あるし、全体的に?。ヒットした商品はすべて音相がいい、というだけでなく人間の性格まで音相で決まってしまうという音相至上主義っぷりに?。とにかく全然腑に落ちなかった。
著者が代表を務める音相システム研究所のホームページ「http://www.onsosystem.co.jp/」にも、音相分析の例があるが、やはり音相ってどうなんだろう、という疑問がますます募るばかり。
★伊右衛門(お茶…サントリー)
(評)
製造元のサントリーでは、「普通のお茶と一味違うさっぱりした味を狙った」とコメントしています。
大変複雑な商品コンセプトですが、「お茶らしくないお茶」をねらうには、お茶と違うドリンク的なムードが必要で、それには日本茶のネーミングで多く用いる表情語を抑えて、ドリンク的な「明るさや軽やかさや庶民性」などが必要になるでしょう。
表情解析欄を見ると、上位で「庶民的、にぎやかさ、シンプルさ、動的、強さ」などを捉え、下位の方では、「お茶」を表現するのに有効な「高級感、充実感、静的、清らかさ、高尚、優雅さ」などをゼロポイントにしています。また「伊右衛門」という古風な文字が、お茶の雰囲気をしっかり捉えているのも見逃せません。複雑なコンセプトを、見事に表現した佳品といってよいでしょう。
どうでしょう。
伊右衛門がヒットしたのは音相分析とはまるで正反対の理由じゃないでしょうかね。
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街の灯
初チャップリン。前半は正直ちょっと退屈。さすがに笑いが古い、というかどこかで見たことある感じ。ドリフ。後半のボクシングの動きとラストシーンのしんみり具合は名作を感じさせます。
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